============================== GT.Mの設定 ============================== はじめに ######################### このセクションでは、GT.Mの環境変数、パス、シンボリックなどを設定します。 **重要:インストールして直ぐに、GT.Mを動作させないでください。** **このインストールのセクション終了後は、直ちに、次の、GT.Mの設定とGT.M データベース設定のセクション(環境設定、DB作成)を行ってください。** GT.Mの動作は、GT.Mのテストのセクションで行ってください。 GT.M環境の作成方針 ############################## 本稿では、CentOS6インストールで作成したユーザ mta のホームディレクトリ($HOME) /home/mta 以下に、 GT.MとEWDの各種作業ディレクトリを構築します。 :: /home/mta |-- bin GT.M関連のバイナリ |-- etc 設定ファイル |-- g グローバルディレクトリ |-- j ジャーナルディレクトリ |-- lib GT.M、EWDライブラリ | |-- ewd -> /opt/lsb-mgateway/ewd/current EWDへのシンボリックリンク | |-- fwslc -> /opt/lsb-fwslc/20100820 Fourth Watch Software LC ライブラリへのリンク | |-- gtm -> /opt/lsb-gtm/V6.0-001_x8664/utf8 GT.Mディストリビューションへのリンク | `-- mgwsi -> ewd/m_apache MGWSIへのリンク |-- log ログ |-- r %付きルーチンのルーチンソースディレクトリ | `--V6.0-003_x8664 %付きルーチンのルーチンオブジェクトディレクトリ |-- routines 一般ルーチンのルーチン群 | `-- test 一般ルーチン test ディレクトリ | `--V6.0-003_x8664 一般ルーチン test のルーチンオブジェクト |-- src ソースディレクトリ |-- tmp テンポラリ `-- www EWD、EWD Lite ウェブ関連 また、環境変数 DBINST に、このホームディレクトリをあらかじめ設定しておきます。 :: export DBINST=/home/mta GT.M環境設定 ######################### GT.Mシステムは、どのようにデータベースにアクセスし、どのように特定のMスクリプトファイルを利用するかを、 事前に通知しておくべきOSの環境変数に依存しています。 環境変数の詳細は、 `GT.M管理および操作ガイドの基本環境変数 `_ 、および、`環境変数の広範囲なリストを参照 `_ 。 いくつかの環境変数を操作することによって、ユーザは、指定したデータベースをポイントし、 Mスクリプトファイルの特定のセットを使用することができます。 設定する主な環境変数は、以下のとおりです: * gtm_dist (ディストリビューションファイルのパス) * gtmgbldir (グローバルディレクトリのパス) * gtmroutines (ルーチンファイルのパス:複数ある場合はスペースで区切る) * gtm_chset (GT.M動作モード:UTF-8モードを設定します) ここでは、以下の環境変数を設定する方法を説明します。 gtm_dist ------------------- 環境変数 "gtm_dist" は、GT.Mがインストールされたディレクトリのパスを設定します。 GT.Mインストール > インストーラの起動 のセクションで設定したディレクトリです。 UTF-8モードで利用する場合、Mモードのディレクトリの下に、utf8ディレクトリとなります。 :: export gtm_dist=/opt/lsb-gtm/V6.0-003_x8664/utf8 .. これを行うには、gtmprofileファイルから sourceコマンドで設定します。 .. source $gtm_dist/gtmprofile gtmgbldir ------------------- データベースのロケーションを定義するには、データベースをホストするディレクトリを作成します: :: mkdir -p $DBINST/g データベースが格納される場所を示すファイル名を、デフォルトの環境変数 "gtmgbldir"に記述します: :: gtmgbldir="$DBINST/g/db.gld" gtmroutines ------------------- ルーチン( `M言語`_ スクリプト ) テキスト用のディレクトリを作成します。 :: mkdir -p $DBINST/r mkdir -p $DBINST/routines/test ルーチンからコンパイルされたオブジェクトコード用のディレクトリも作成します。 オブジェクトコード用のディレクトリは、GT.Mのバージョンによって実行ファイルが異なる場合があるので、 各ルーチンソースディレクトリの下に、_ の形式で作成します。 :: mkdir -p $DBINST/r/V6.0-003_x8664 mkdir -p $DBINST/routines/test/V6.0-003_x8664 Mスクリプトファイルとオブジェクトファイルを見つけるロケーションは、環境変数 "gtmroutines" に記述します: :: export gtmroutines="$DBINST/r/V6.0-003_x8664($DBINST/r) export gtmroutines="$gtmroutines $DBINST/routines/test/V6.0-003_x8664($DBINST/routines/test) export gtmroutines="$gtmroutines $gtm_dist/" export gtmroutines="$gtmroutines /opt/lsb-gtm/V6.0-003_x8664/libgtmshr.so /opt/lsb-gtm/V6.0-003_x8664/libgtmutil.so" gtm_chset ------------------- GT.Mは、 MモードとUTF-8モード の 2つのモードで動作が可能です。本稿では、UTF-8モードで動作させます。 環境変数 "gtm_chset" に、UTF-8を記述します。 :: export export gtm_chset="UTF-8" エイリアス ------------------- データベースシェルインタプリタのコマンドライン実行用のファイルエイリアス(コマンドショートカット)を定義します。 必須ではありませんが、たいへん便利な機能ですので、設定しておきます。 以下は、GT.Mをダイレクトモードで起動するコマンド mumps -dir のエイリアス gtm を定義します。 また、よく利用するコマンドのエイリアスも定義します。 :: alias gtm='$gtm_dist/mumps -dir' alias dse="$gtm_dist/dse" alias gde="$gtm_dist/mumps -run GDE" alias lke="$gtm_dist/lke" alias mupip="$gtm_dist/mupip" その他の環境変数 ------------------- この他、GT.M利用で使われる可能性のある環境変数は、 `GT.M管理および操作ガイドの基本環境変数 `_ を参照してください。 ログインプロファイル ######################### インストール時に、デフォルトの環境変数のセットは、$gtm_dist/gtmprofileに作成されます。 このファイルを、ログインプロファイルで sourceすることによって、その他の環境変数やよく利用するエイリアスが設定されます。 これらすべての環境変数は、通常、データベースにアクセスする必要があるすべてのユーザのログインシェル ".bashrc" 、".bash_profile" あるいは、".bash_login" ファイルに記述し設定します。 組み合わせセットは、CentOSの場合、".bash_profile"ファイルに、次のブロックのように記述します: :: export DBINST=/home/mta export GTMVER="V6.0-003_x8664" export gtm_dist=/opt/lsb-gtm/$GTMVER/utf8 export gtmgbldir="/data/gtm/database/db.gld" export gtmroutines="$DBINST/r/$GTMVER($DBINST/r) export gtmroutines="$gtmroutines $DBINST/routines/test/$GTMVER($DBINST/routines/test) export gtmroutines="$gtmroutines $gtm_dist" export gtmroutines="$gtmroutines /opt/lsb-gtm/$GTMVER/libgtmshr.so" export gtmroutines="$gtmroutines /opt/lsb-gtm/$GTMVER/libgtmutil.so" export gtm_chset="UTF-8" export LANG="ja_JP.UTF-8" **重要:インストールして直ぐに、GT.Mを動作させないでください。** **このインストールのセクション終了後は、直ちに、次の、GT.Mの設定とGT.M データベース設定のセクション(環境設定、DB作成)を行ってください。** GT.Mの動作は、GT.Mのテストのセクションで行ってください。 .. _M言語: http://gtmjp.web.fc2.com/doc/M-Tutorial/html/index.html